428本編をクリアしました!

先日遂に『428』の本編をクリアし、我孫子武丸さんのボーナス
シナリオも読み終わりました。
20時間程度かかってクリアしましたが、プレイし始めると、
ついつい先が読みたくなってしまい、6時間ぶっ通しでプレイした
時もあった程です。
シナリオだけで1年程かけて書いたそうですから、その作り込みも
納得です。
本作の何が凄いって、「ストーリーを組み立てるパズル」のような
ゲームになっていることです。
この人がこういう行動をしたから、あの人が助かったという風に
皆が繋がっているわけです。
多くのサウンドノベルは大きな分岐しかなかったり、ただ即死だったり
するのですが、本作ではバッドエンドすらゲームの一部として楽しめる
作りになっていて、感心させられました。
そして、登場人物の魅力です。
少々マンガチックではありますが、生き生きとしていて、魅力的です。
皆一生懸命に何かを成し遂げようとしていて、こちらも勇気が出てくる
のです。
テキストも普段読書しない人にも読みやすい文体かつ短めのセンテンス
で区切られているので、非常にテンポ良く物語が展開します。
チュンソフト代表の中村光一さんがドラマ『24』にハマっていたという
のも良い影響を与えているようです。
個人的に気になったのは、黒幕の力があれば、もっと色々な方法で
あれこれ出来たのではないかということ、「項垂れた」という表現が
しつこい位使われていたことなどです。
後者が細かいことですが(笑)、もう少し違う表現も織り交ぜた方が良い
のではないかと思います。
とはいえ、あの完成度の前では本当に細かいことに過ぎず、魅力が色褪せる
ものではありません。
ノベルファンのみらなず、ゲームをあまりプレイしない一昔前流行った言葉で
いうライトユーザーや連続ドラマを好んでみるような人にも楽しめるサウンド
ノベルの一大傑作です。
我孫子さんのシナリオも素晴らしかった。
Wii本体を買ってでもプレイして欲しい作品です。