特命係長アンゴーの巻

駅から会社に向かう。
何だか妙に疲れている人達が前を歩いている。
うちの会社の人っぽいなと思う。
的中。
こんな会社にいる自分に危機感を感じる。
1日のやる気残高はこの時点で限りなく0になる。


席に付き、会社宛に届いているメールをチェックする。
10通程新着メールがある。
中身を見てみると全部スパムだった。
そうだろうなあ。


代表電話にイタズラ電話がガンガンかかってくる。
受話器を取って、こっちが話した瞬間に向こうから切られる。
延々20回位、やり取りが続いた。
心当たりがあり過ぎて誰か分からない。
逆探知してボコボコにしてやりたい。


昼休憩から戻って時計を見ると13時。
終業時刻は21時。
残りの実働時間は7時間。
……丸一日分じゃん。


夕方の5時とか6時に休憩の時がある。
外を歩いていると人が大量に流れてくる。
何かイベントでもあるのか?!
と思ったら、帰宅ラッシュだった。
どうやったらそんな時間に帰れるのか教えて欲しい。
5時までの仕事だとして、何故5時15分とかに帰路につける!?


毎日退職者がいるので、いつでも人を募集している。
そんな状態だと、応募者もとんでもない。
写真の付いてない履歴書を送ってきたり、いかにも求人雑誌に付いていた履歴書を使い、あまつさえ切り取り方が乱雑で破れているなんていうのは日常茶飯事。
面接の受付の段階で「勘弁して下さい」と言いたくなる人のオンパレードである。
履歴書に写真を貼っていなくて、その場で貼ろうとする人。
鞄の中から履歴書を探す時に座り込んで探す人。
何通か履歴書を用意しているらしく、うちの会社に出す物かどうか中身を確認する人。
一回提出した履歴書を返させて、書き足しをする人。
20年位前の写真を貼ってきた70代の人。
でかい楽器を持参してくる人。
イヤホンで音楽を聴きながら来る人。
日本語をまともに話せない日本人。
ごめん。
私の方が会場を間違えた。
ここ奇人変人コンテスト会場だったんだね。